可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
ルシアが作った魔導具は根こそぎ奪っていくふたりだったが、ウルカヌスのペンダントは怖がって欲しがらない。
ウルカヌスがペンダントの中から威嚇しているからなのだが、ルシアは気がついていなかった。
そこで、部屋のドアが開いた。
ニィはサッと物陰に隠れる。
ローサは気味悪そうにルシアを見た。精霊の声はルシア以外の人間には聞こえないのだ。
「まったく、気味の悪い子だわ。魔導具に話しかけたりなんかして……。ブツブツ言ってサボってないで、丁寧にじっくり直しなさいよ。ブスで可愛げがなく松脂臭いアンタにはそれしか能がないんだから。へましたら承知しないからね!」
ローサに言われ、ルシアはパッと顔を明るくした。
「お継母様、時間がかかりそうなので、今日のパーティーは欠席してもよろしいでしょうか」
ローサはルシアを睨みつける。