俺と婚約してよ


***



「.....................、」



大丈夫、先生の話しはちゃんと聞いてた。



だから、黙々と、
目の前の花壇の作業をしているところ。



いかに、目立たず、静かに...............



そうしていれば、きっとバレることはない。



確信も確証もないけど、そうするしかない。



だって、私は、
クラスでも目立たない存在だし。



そもそも、私が、
この〝園芸委員〟になったのも。



クラスメイトたちが........................



『汚いの嫌なんですけどー』

『夏は暑いし、冬は寒いでしょ』

『めんどくさいことは、
ぜんぶ、矢沢さんでいいんじゃない?』



クラスメイトの誰1人として、
反対する人もいないから、私も何も言えなくて。



それで、
〝園芸委員〟になってしまった。



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