先輩!
「お願いします。先輩こんなかっこいい車持ってたんですね」

「弟のお下がりよ。俺そんな車興味ないし」

「弟さんがいらっしゃるんですね」

「2個下でとっとと結婚して子供ふたりいる。弟が車好きで、これが狭くなったから買い替えるって言うから売ってもらった」

「えー先輩おじちゃんなんですね」

「おじちゃん言うな」

シートベルトを装着しようと運転席側に少し体をひねったところを、先輩の手が後頭部に伸びてきた。

助手席に身を乗り出した先輩が、「私服もくそかわいい」とキス。

朝からこんなじゃ、一日心臓もちません!


ふわり、いつもと違う香水の匂い。大人っぽくて、今日の先輩の服装にもぴったりな香り。

先輩こそ、見慣れない私服姿が、とってもオシャレでかっこいいです。
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