先輩!
「ありがとうございます。すみませんわたしのまで」

「ん、それ貸して」

先輩がスマホをコートのポケットにしまい、私の手から今受け取ったばかりの袋を取り上げた。

そのかわりこれ。と変わりに持たされたのは先輩の大きな手。

その手に引かれ「芽衣こんな店好きそう」と隣の雑貨屋に入っていく。


「先輩、私が記念日大事にしたいって言ったことなら忘れてください」

「んー?俺がしたいことをしてるだけ」


振る舞いも発言もスマートすぎます先輩。

ドキドキして、楽しくて、最高の初デートです。
< 112 / 371 >

この作品をシェア

pagetop