先輩!
そっかそっか。

1月はまだ先輩とお付き合いしてない。

だから先輩が合コン行ってお持ち帰りをしようがどうしようが、わたしにとやかく言う権利はない。自分だって…

と頭で考えて自分に言い聞かせるけど、心はそうはいかない。

もやもやと、黒い煙がかかったような。

わたしヤキモチ妬いてる。先輩を独り占めしたい。


「やべ。もう定時か。俺先行くわ。報告書書かなきゃ。またな」

「またね。おつかれ」

エレベーターが開き、ぞろぞろと人が降りてきたのを見た虎太郎が、閉まりかけていたエレベーターに飛び乗った。
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