先輩!
「芽衣!芽衣!あ、久保さん今日もガチかっけー。お疲れ様です」

空気を読めない虎太郎の乱入。30分ほど時間を残し作業が終わり、帰り支度をしていたはずなのにどうした虎太郎。


「お前うるせえな」

「久保さん俺営業部に異動になりました!」

「「え?」」

「俺は?」

「異動ないって聞きましたよ。やべー興奮。久保さんと一緒に仕事できるなんて神」


虎太郎の言葉に無反応な先輩が、上着の胸ポケットからスマホを取り出す。

「あ、野口さんからLIME来てたわ」とスマホを操作する。わたしたちは今日このまま直帰なので、異動があったら連絡下さいと頼んでおいたのだ。


「あ、芽衣もよろしく」

「芽衣って呼ぶな馴れ馴れしい」

「あ、2人付き合ってんすよね。でも俺も佐々木なんで、」

「あー、佐々木が増えるだけで他は異動なしだって。よかった。今日は酒が美味いわ」

「俺飲みたいっす久保さんと!」

「佐々木お前もう帰れ。終わったんだろ」

「久保さん塩が過ぎる。かっこよ」


先輩はスマホを元に戻し、ほっと一息ついた。


先輩と4月からも一緒に働けるんですね。嬉しいです!
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