先輩!
おもむろに胸元のボタンに手をかける私に、先輩が慌てた。

「おいやめろって。冗談だろ、ごめん」

「わかってます。本当にするわけないじゃないですか」

「はー焦る。芽衣素直だからほんとにするかと思った」

「しません」

「そのおっぱい俺のだから誰にも見せんな」

「わたしのです。もう先輩にも見せません」


もう。と怒って先輩を見上げると、先輩の横顔は仕事モードに切り替わっていた。

かっこいいなあ。

先輩、わたしいつか先輩みたいに誰かの憧れの存在になれますか?

誰かの目標になるような、そんな仕事ができるようになりたいです。

先輩、これからもご指導よろしくお願いします。
< 160 / 371 >

この作品をシェア

pagetop