先輩!
「姉妹、仲がいいんですね」

先輩がお母さんに笑いかける。


「この子昔からお姉ちゃんっ子で、年も離れてるから、今でも芽衣にくっついてばっかりなんです」

「お姉ちゃん大好きなんだもん。玲央くんのことも大好きだよ」

「朱莉!」


お茶を運びながらつい大きな声を出してしまったのでトレーが大きく揺れた。

先輩絶対気付いてる。妹が何度も口にした名前が元カレだって。

でも顔色ひとつ変えず「紅茶は朱莉ちゃん?」と手伝ってくれる。
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