先輩!
「芽衣、ちょっと座って」

部屋に戻り、洗い物が終わったところを先輩に呼ばれた。

そうなるだろうと覚悟していたことなので、素直に指示に従った。

2人が帰ってから、先輩が喋らないから。「妹がすみませんでした」と謝ったら「ああ、いや」としか言わなかったから。

先輩がベッドに腰かけているので、向かい合わせるようにラグの上に座った。

ベッドから降りてわたしの真ん前に座った先輩。わたしの正座した足が胡座(あぐら)をかく先輩の膝と触れる。


「同窓会?」

声でわかる。先輩が怒りを抑えているのが。
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