先輩!
「逆だったらって考えたら、行かないの一択でした」
「逆?」
先輩は当然まだ納得がいかないので、声に怒気が含まれている。
「先輩に8年間付き合った彼女がいました。その彼女がいる同窓会に先輩が行くとなったら、わたし心配で。もちろん先輩のこと信じてるし、わたしのことをすごく大切に想ってくれてるのはよくわかってます。でも嫌なんです。口では楽しんできてねって言いますけど、本音は行って欲しくない。だから行かないことにしたんです。先輩に嫌な思いをして欲しくないから」
先輩にうまく伝わったか分からない。このことを伝えることで、恩着せがましいと思われるかもしれない。
「芽衣?」
体を起こした先輩に抱き寄せられ、「怒鳴ってごめん」と、ぽん、ぽん、とゆっくり背中を叩かれた。赤ちゃんをあやす様に。
「頼むから行って」
「でも、」
「確かに芽衣の言う通り、元カレなんかに2度と会わせたくないよ?会わせたくないけど、先生に会いたいだろ?」
「うん」
「友達にも会いたいだろ?」
「うん」
「友達も先生も、芽衣に会いたいんだよ」
先輩の優しい声が心に響く。
俺のことなんか気にすんなって、抱きしめたまま頭を撫でてくれる。
「逆?」
先輩は当然まだ納得がいかないので、声に怒気が含まれている。
「先輩に8年間付き合った彼女がいました。その彼女がいる同窓会に先輩が行くとなったら、わたし心配で。もちろん先輩のこと信じてるし、わたしのことをすごく大切に想ってくれてるのはよくわかってます。でも嫌なんです。口では楽しんできてねって言いますけど、本音は行って欲しくない。だから行かないことにしたんです。先輩に嫌な思いをして欲しくないから」
先輩にうまく伝わったか分からない。このことを伝えることで、恩着せがましいと思われるかもしれない。
「芽衣?」
体を起こした先輩に抱き寄せられ、「怒鳴ってごめん」と、ぽん、ぽん、とゆっくり背中を叩かれた。赤ちゃんをあやす様に。
「頼むから行って」
「でも、」
「確かに芽衣の言う通り、元カレなんかに2度と会わせたくないよ?会わせたくないけど、先生に会いたいだろ?」
「うん」
「友達にも会いたいだろ?」
「うん」
「友達も先生も、芽衣に会いたいんだよ」
先輩の優しい声が心に響く。
俺のことなんか気にすんなって、抱きしめたまま頭を撫でてくれる。