先輩!
「じゃあこうしよう。俺迎えに行くわ。せっかくだからホテルとって1泊しようかな。芽衣も終わったら来いよ」

「それなら実家に泊まってくれませんか?」

「いや、夜分に出入りしたらご迷惑だろ。だから行かない」

「でも、」

「その代わり次の日挨拶に行かせて」

「翔くん...」

「同窓会楽しんでこいよ。それから、絶対俺のところに帰ってきて」

「うん」

「待ってる」


見つめあって、キスをして。ふ、と笑いあって、またキスをして。

ラグの上に押し倒された時、上からわたしを見下ろす先輩が朝の喧嘩を蒸し返してきた。


「朝の話に戻るけど、俺ほんとに性欲強くないから。芽衣だけだからこんなになるの」

「うん」

「俺らもうすぐ6ヶ月だろ?俺こんなに長く付き合ったの初めてだし、彼女の親に会うとか未知」

そう言って、深いキス。相槌も感想も要らないと言われてるよう。


「翔くん?」

「ん?」

「実はまだ隠し事があるの」


今にも触れそうな距離で先輩が固まった。
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