先輩!
ゆっくりと車を走らせた先輩が、少し走ってから、突然ハザードを点滅させ路肩に駐車した。
「今日芽衣が家に帰るの遅くてよかった。もし部屋にいて不審者と鉢合わせてたらと思うと…芽衣が無事でほんとによかった」
運転席から身を乗り出した先輩に抱き寄せられ、強く抱きしめられた。
「芽衣は無事だって電話で分かってんのに、芽衣の顔を見るまで生きた心地がしなかった」
さっきまでの冷静な先輩からは想像もできないほどの悲痛の叫びが胸に刺さる。
「ちょっと落ち着くまで抱きしめさせて」
よく見ると先輩は部屋着の上にダウンを一枚羽織っただけで。
聞けば、スマホとキーケースだけ握りしめて、免許証も不携帯だった。名刺はたまたまスマホケースに1枚入れていたらしい。
「免許不携帯バレなくてよかった。身元確認しなくてよかったのかよ。名刺1枚で」と笑う先輩に。
そんなに急いで駆けつけてくれたことに対する感謝。先輩が来てくれた時どれだけ安堵したかを言葉にすると。
「芽衣は絶対俺が守るから」
優しく、優しく、笑った。
「今日芽衣が家に帰るの遅くてよかった。もし部屋にいて不審者と鉢合わせてたらと思うと…芽衣が無事でほんとによかった」
運転席から身を乗り出した先輩に抱き寄せられ、強く抱きしめられた。
「芽衣は無事だって電話で分かってんのに、芽衣の顔を見るまで生きた心地がしなかった」
さっきまでの冷静な先輩からは想像もできないほどの悲痛の叫びが胸に刺さる。
「ちょっと落ち着くまで抱きしめさせて」
よく見ると先輩は部屋着の上にダウンを一枚羽織っただけで。
聞けば、スマホとキーケースだけ握りしめて、免許証も不携帯だった。名刺はたまたまスマホケースに1枚入れていたらしい。
「免許不携帯バレなくてよかった。身元確認しなくてよかったのかよ。名刺1枚で」と笑う先輩に。
そんなに急いで駆けつけてくれたことに対する感謝。先輩が来てくれた時どれだけ安堵したかを言葉にすると。
「芽衣は絶対俺が守るから」
優しく、優しく、笑った。