先輩!

そんなことを考えながら「あっち向いてて」とお願いする。


「はいはい」と素直に聞き入れてくれたので、全力で全身をくまなく洗いきった。(頭を洗っている間、先輩がチラチラ見ていたことには気づいていない)


湯船の中から「ほらおいで」と誘われ、先輩の前側にスペースが作られ、そこに体育座りですっぽり収まる。


「今年も一年お疲れ様」

先輩の声が身体に染みわたる。


「久保課長もお疲れさまでした」


先輩のたくましい体にもたれかかり身体を預けた。先輩の腕がわたしを包み込む。

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