先輩!
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「昼から外回りするけど、ここまで大丈夫そ?」
「はい、なんとか。ありがとうございます」
佐々木の営業部1日目。
野口さんが急遽顧客から呼び出され、俺1人で出勤からの流れを教えることになった。
やっぱりこの子、コミュ力高いんだよな。と午前中だけで何度か思った。それから、どんな些細なことも、手のひらサイズのメモ帳に書き込んでいた。
「ひらがなばっかじゃん」
「そうなんです。漢字とっさに書けなくて。殴り書きだし恥ずかしいから見ないでください」
「その複合ボールペン好きなの?」
「はい。このペン大好きです。発売当初から愛用してます」
「へー」
「わたし文房具大好きなんです」
佐々木が、右手に持っていたピンクのそれを机の上にそっと置いた。
「昼から外回りするけど、ここまで大丈夫そ?」
「はい、なんとか。ありがとうございます」
佐々木の営業部1日目。
野口さんが急遽顧客から呼び出され、俺1人で出勤からの流れを教えることになった。
やっぱりこの子、コミュ力高いんだよな。と午前中だけで何度か思った。それから、どんな些細なことも、手のひらサイズのメモ帳に書き込んでいた。
「ひらがなばっかじゃん」
「そうなんです。漢字とっさに書けなくて。殴り書きだし恥ずかしいから見ないでください」
「その複合ボールペン好きなの?」
「はい。このペン大好きです。発売当初から愛用してます」
「へー」
「わたし文房具大好きなんです」
佐々木が、右手に持っていたピンクのそれを机の上にそっと置いた。