先輩!
3.これからが全部
「佐々木、今いい?」
月曜の朝、役席ミーティングを終えた先輩が、営業部内のミーティングルームから私を呼んだ。
「はい」
普通に普通に。意識せずにいつも通り。と呪文を唱えるように自分に言い聞かせながら、先輩の待つ部屋へ急いだ。
「おはようございます」
「おはよう」
ドアを閉めるよう目線で促される。ドアを閉め、向かい合って椅子に座るや、先輩が「はあ」とため息を一つ。
自分の髪の毛をクシャ、と一握りして手を離し、そのまま肘をついて顎を手に乗せた。
ワックスで無造作に整えられた髪の毛は、その動作で動きが加わり、さらにかっこよくなってしまった。
肘をついたまま上目でわたしをじっと見つめる先輩。今まで何度も見てきた仕草なのに、やっぱりだめ、平常心を保てない。
月曜の朝、役席ミーティングを終えた先輩が、営業部内のミーティングルームから私を呼んだ。
「はい」
普通に普通に。意識せずにいつも通り。と呪文を唱えるように自分に言い聞かせながら、先輩の待つ部屋へ急いだ。
「おはようございます」
「おはよう」
ドアを閉めるよう目線で促される。ドアを閉め、向かい合って椅子に座るや、先輩が「はあ」とため息を一つ。
自分の髪の毛をクシャ、と一握りして手を離し、そのまま肘をついて顎を手に乗せた。
ワックスで無造作に整えられた髪の毛は、その動作で動きが加わり、さらにかっこよくなってしまった。
肘をついたまま上目でわたしをじっと見つめる先輩。今まで何度も見てきた仕草なのに、やっぱりだめ、平常心を保てない。