先輩!

「俺かっこよすぎるからな」

「はい」

「突っ込むところだろ」

「それに大好きです」

「(じゃあもう付き合うか)」


うっかり出てしまいそうになって、慌てて言葉を飲み込んだ。


分かってる。違うんだよな。佐々木と俺では、『好き』の種類が。



でもまさか、この関係が延々続くとは夢にも思わなかった。


佐々木がまた恋愛する気になるまで待つ気でいた。待つ気でいたよ?

佐々木のこと、好きで好きで仕方なくて、気持ちが抑えられなくなって、ついに告白をしてしまった。


恋愛する気がないなら、その気にさせるしかない。


人生初の告白は、テンパって、暴走しかけた。

1度想いを口にすると、もう歯止めがきかなくて。


返事を待ってる間、生きた心地がしなかった。


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