先輩！

5.好きだよ

佐々木が好きだと言ってくれた。


俺と付き合いたいと。


ほぼ諦めていただけに、嬉しすぎて、離れたくなさすぎて、芽衣を強引に自宅に連れ帰った。

経由地を含め、最短で家に帰れるルートを脳内で検索して、とにかく早く家に帰りたかった。

芽衣を独り占めしたかった。


念の為に避妊具を買ったものの、付き合った初日にヤったらまずいのか？

正解がわからない。身体の関係先行の、適当な恋愛しかしてこなかったツケだ。

俺は抱きたいよ？抱きたいけど。

ずっと好きだったし、佐々木も俺の事好きって言ってくれてめちゃくちゃ浮かれてる。


好きな子とやりたいに決まってる。


でも今夜は佐々木の気持ちを尊重しよう。･･･できるか？

キスくらいはしたいけど。


元カレとの話を聞いた。真面目な佐々木のことだから、俺からの突然の告白を、真剣に考えてくれたんだろう。

真剣に考えた上で、俺を選んでくれて、本当によかった。



「芽衣って呼んでいい？」

「はい」


腕を伸ばして芽衣の肩を抱き寄せる。

小さな肩の緊張が伝わってくる。

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