先輩!
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「でね、ケーキ手作りですよ。出張中にスポンジだけ焼いてくれてて、当日一緒にデコレーションしたんです」

「お前生クリーム苦手じゃなかったっけ?」

「急に食えるようになりました」


クリームプレイで盛り上がって芽衣を美味しくいただいたことはさすがに割愛。

ドSだのド変態だの散々言われたけど、なんだかんだ言いながら、めちゃくちゃヨガって何回もイッてたな。思い出すだけで抜けるわ。


結婚式を3日後に控えた野口さんと2人で、会社近くの定食屋で昼飯食いながら、芽衣が誕生日を祝ってくれたことを嬉しく話して、俺いくつだよ。


大切な人から祝ってもらえる誕生日って、こんなに特別だったのか。

俺にとって芽衣の誕生日が特別なのと同じだけ、芽衣にとって俺のがそうだと思ってもらえているのか。

芽衣におめでとうと言ってもらえるだけで、こんなにも優しい幸福感で満たされるのか。

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