先輩!
「芽衣が記念日なんかに書いてくれたのが嬉しかったから書いてみた」
「嬉しい...今すぐ読みたい」
「それは無理。マジやめて」
「実はわたしも書いてるの」
真っ赤な目が嬉しそうに弧を描く。「ごめんね」と離れ、バッグを開けて取り出したのは、手紙とギフトラッピングされた小袋だった。
「プレゼントも用意してたの。事故で大きな傷が入ってスマホ買い換えてからケースしてなかったでしょ?それと、スーツのオーダーチケット。手紙に一緒にいれてるからね」
「ありがとう。また大事に使う。スーツも芽衣にかっこいいって思い続けてもらえるようなやつ作る。手紙すぐ読んでいい?」
「いいよ。わたしも翔くんの読むから」
「無理。...そろそろ夫婦になりに行こうか」
「うん」
会社と家に近い場所にある役所に、婚姻届を提出した。
夜間受付のおじさんが、無愛想で事務的なんだろうと思い込んでいたが真逆のタイプで。
「おめでとうございます。写真撮ろうか?」
大声で祝われて、まさかの提案もされて、ちょっと嬉しかった。
写真を撮ってもらいながら、あのタクシーの運転手を思い出した。
あの運転手とは退院の日に偶然病院で再会した。同じ病院に運ばれていて、運転手の方が重傷だった。
一時は危険な状態だったが、なんとか一命を取り留めたと、笑いながら話をした。
名刺交換をし「いつか嫁と来るから案内してください」と言うと、さっきの受付のような大きな声で「任せてください」と言ってくれた。
「嬉しい...今すぐ読みたい」
「それは無理。マジやめて」
「実はわたしも書いてるの」
真っ赤な目が嬉しそうに弧を描く。「ごめんね」と離れ、バッグを開けて取り出したのは、手紙とギフトラッピングされた小袋だった。
「プレゼントも用意してたの。事故で大きな傷が入ってスマホ買い換えてからケースしてなかったでしょ?それと、スーツのオーダーチケット。手紙に一緒にいれてるからね」
「ありがとう。また大事に使う。スーツも芽衣にかっこいいって思い続けてもらえるようなやつ作る。手紙すぐ読んでいい?」
「いいよ。わたしも翔くんの読むから」
「無理。...そろそろ夫婦になりに行こうか」
「うん」
会社と家に近い場所にある役所に、婚姻届を提出した。
夜間受付のおじさんが、無愛想で事務的なんだろうと思い込んでいたが真逆のタイプで。
「おめでとうございます。写真撮ろうか?」
大声で祝われて、まさかの提案もされて、ちょっと嬉しかった。
写真を撮ってもらいながら、あのタクシーの運転手を思い出した。
あの運転手とは退院の日に偶然病院で再会した。同じ病院に運ばれていて、運転手の方が重傷だった。
一時は危険な状態だったが、なんとか一命を取り留めたと、笑いながら話をした。
名刺交換をし「いつか嫁と来るから案内してください」と言うと、さっきの受付のような大きな声で「任せてください」と言ってくれた。