先輩!
わたしはすぐに返信した。「良かった。ほんと良かった」と呟きながら。


【連絡ありがとう。
久保さん無事で良かったね。
まだまだ起きてるから、これからでも電話OKだよ。
芽衣ちゃんは病院かな?
電話無理そうなら明日話そう。
疲れたでしょ。
ゆっくり休んでね。】


「あーーー!ほんっとに良かった!」


部屋に自分の声が響いた時、芽衣ちゃんから電話がかかってきた。

今芽衣ちゃんは、病院の広く薄暗いロビーに1人でいるとのこと。


久保さんの事故の詳細と怪我の状態。

5日間程度の入院が必要で、その間有給をとって付き添うこと。

久保さんの退院後も、久保さんが出社できるようになるまで、休むか在宅に切り替えるかになることを教えてくれた。


『部長たちが休んでいいって言ってくださったので、お言葉に甘えることにしました。わたし今まで風邪もひいてないから皆勤賞だったんです』

「こんな時だもん。しっかり付き添ってあげて」

『はい。ありがとうございます。穂乃果さんそれで...』

「うん」

『実は結婚することになりました』

「えー!!!おめでとう!!!!」

『ありがとうございます。嬉しくて泣きました。それより前から号泣でしたけど。それで、先輩と、その、キスが盛り上がってるところに先輩のご両親が来られて』

「なにそれ最高!!」


激しく興奮状態に陥って、ベッドに座って悶えていると、ドン!と隣人に壁を叩かれてしまい反省した。
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