先輩!
第一回目の打ち合わせを終え裏口から出ると、暖かかった太陽は姿を消していた。ひんやりした冷たい空気に身体が震えあがる。


「もうすっかり暗くなりましたね」

「そうだな」

「わたし今日、先輩の目から見て合格点でした?」


駐車場に向かいながら先輩に尋ねてみた。大口案件を任されて、気分が高揚して多弁になっているのがわかる。


先輩はサポートにつくと言っていたのに、ふたぎんさん側とのやり取りはすべて私だった。終始、西営業部長と話をしていたのだ。
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