花咲くように 微笑んで
 『お昼ご飯一緒に食べよう。菜の花畑で待ってる』

 昼休みに入り、スマートフォンのメッセージを見た菜乃花は、パッと笑顔になる。

 お弁当を手にすると、急いで図書館の隣の公園に向かった。

 「颯真さん!」

 菜乃花がプレゼントしたマフラーと手袋を着け、ベンチで本を読んでいた颯真が顔を上げる。

 菜乃花を見ると、にっこり笑いかけた。

 「お疲れ様、菜乃花。温かいスープとホットサンド買ってきたんだ。一緒に食べよう」
 「はい!」

 二人でベンチに並んで座り、仲良く分け合う。

 「菜乃花の手作りのお弁当ももらっていい?」
 「もちろん、どうぞ」
 「ありがとう!」

 菜の花を眺めながら、ポカポカと温かい陽射しの中、のんびりと二人で過ごす。
< 136 / 140 >

この作品をシェア

pagetop