花咲くように 微笑んで
第六章 ボランティア
「こんにちは」
「加納さん!」
2月のある日。
おじいさんは、杖をつきながらもしっかりと自分の足で歩いて図書館に現れた。
「うわー、とってもお元気そう」
「本当に。良かったですね、加納さん」
谷川や館長も、嬉しそうに声をかける。
「先月退院して、こうしてまたいつもの生活に戻れました。皆さんのお蔭です。本当にありがとうございました」
つき添うおばあさんと一緒に、深々と頭を下げる。
「いえいえ、そんな。加納さんが元気になられて、私達も嬉しいです」
「そうですよ。またいつでもいらしてくださいね」
「はい、ありがとうございます」
菜乃花はおじいさん達を、カウンターの横の大きなテーブルに案内した。
「ここに座ってくださいね。加納さんの読みたがっていた本、何冊か置いておきます。他にもあれば持って来ますね」
「ありがとう、菜乃花ちゃん」
「いいえ、ごゆっくり」
カウンターに戻り、時折目を向けると、おじいさん達は肩を寄せ合って仲良く本を選んでいる。
(ふふ、良かったなあ)
菜乃花は、しみじみと心の中で呟いた。
「加納さん!」
2月のある日。
おじいさんは、杖をつきながらもしっかりと自分の足で歩いて図書館に現れた。
「うわー、とってもお元気そう」
「本当に。良かったですね、加納さん」
谷川や館長も、嬉しそうに声をかける。
「先月退院して、こうしてまたいつもの生活に戻れました。皆さんのお蔭です。本当にありがとうございました」
つき添うおばあさんと一緒に、深々と頭を下げる。
「いえいえ、そんな。加納さんが元気になられて、私達も嬉しいです」
「そうですよ。またいつでもいらしてくださいね」
「はい、ありがとうございます」
菜乃花はおじいさん達を、カウンターの横の大きなテーブルに案内した。
「ここに座ってくださいね。加納さんの読みたがっていた本、何冊か置いておきます。他にもあれば持って来ますね」
「ありがとう、菜乃花ちゃん」
「いいえ、ごゆっくり」
カウンターに戻り、時折目を向けると、おじいさん達は肩を寄せ合って仲良く本を選んでいる。
(ふふ、良かったなあ)
菜乃花は、しみじみと心の中で呟いた。