花咲くように 微笑んで
何も出来ずにひたすらマンションで大人しく過ごす中、外来診療の予約の日がやって来た。
病院とは言え、久しぶりの外出に菜乃花はウキウキする。
三浦と一緒に車で病院に向かい、そのまま診察にもつき添ってくれる。
検査の結果も異常はなく、経過も順調とのことで、引き続き今の生活で様子を見るようにと言われて診察を終えた。
「じゃあ菜乃花ちゃん。帰りは送ってあげられなくてごめん。ちゃんとタクシーで帰ってね」
そう言って三浦はタクシーチケットを菜乃花に手渡す。
「いえ、そんな。これは頂けません」
「いいから」
「本当に大丈夫です」
「そんなこと言って、まさか電車で帰ろうとしてる?」
「ギクッ、いえ、あの。ちゃんとタクシーで帰ります」
「それなら、はいこれ」
「ですから、支払いは自分で…」
会計のあと、受け付けの横で押し問答を繰り広げていると、前方から颯真がやって来るのが見えた。
手元の書類に目を落としながら、事務のカウンターへと向かっている、
菜乃花は言葉を止めて、颯真に見つからないように身体を縮こまらせた。
「はい、じゃあチケット。寄り道しないで真っ直ぐ帰るんだよ」
「あ、はい」
菜乃花は小さく答えてチケットを受け取った。
病院とは言え、久しぶりの外出に菜乃花はウキウキする。
三浦と一緒に車で病院に向かい、そのまま診察にもつき添ってくれる。
検査の結果も異常はなく、経過も順調とのことで、引き続き今の生活で様子を見るようにと言われて診察を終えた。
「じゃあ菜乃花ちゃん。帰りは送ってあげられなくてごめん。ちゃんとタクシーで帰ってね」
そう言って三浦はタクシーチケットを菜乃花に手渡す。
「いえ、そんな。これは頂けません」
「いいから」
「本当に大丈夫です」
「そんなこと言って、まさか電車で帰ろうとしてる?」
「ギクッ、いえ、あの。ちゃんとタクシーで帰ります」
「それなら、はいこれ」
「ですから、支払いは自分で…」
会計のあと、受け付けの横で押し問答を繰り広げていると、前方から颯真がやって来るのが見えた。
手元の書類に目を落としながら、事務のカウンターへと向かっている、
菜乃花は言葉を止めて、颯真に見つからないように身体を縮こまらせた。
「はい、じゃあチケット。寄り道しないで真っ直ぐ帰るんだよ」
「あ、はい」
菜乃花は小さく答えてチケットを受け取った。