姫を追放された私は一筋の光に救われた
「ふふっ。凪さんってば余裕ないんですか」


「悪いか?お前が他の奴らに取られないか心配なんだよ」


「心配しなくても私は凪さんのものです」


「雪菜……」


「凪総長と雪菜姫お似合いすぎです!」


「美男美女で絵になります!!」


「つか凪総長の身長が高すぎて、凪総長がロリ○ンに見えます!」


「あぁ?」


「凪さん怒っちゃダメです。この人たちは家族みたいなもので、いい子なんでしょう?」


「雪菜がいうなら許す」


「凪総長が舎弟に甘々とか明日は雪が降るぞー!」


「雪菜姫、ありがとうございます!!」


「ど、どういたしまして」


明るい人たちというより、かなり暑苦しいイメージだ。でも、凪さんが総長として慕われて嬉しい。


蓮はこんなんじゃなかった、な。私は舎弟を仲間だと思っていたけど、蓮は使い捨ての駒みたいに扱ってた。


やっぱり凪さんは総長の器にふさわしい。蓮もこんな凪さんを見て勉強してほしいな。そしたらMoonの雰囲気も少しは変わるのに。


今思えばMoonのたまり場は蓮が機嫌悪い日が多かったから、いつもピリピリしていて、居心地はあまり良くなかった。


それに比べてゼウスは暴走族なのに、温かくて心地いい。

初めて来たはずなのに最初から私がゼウスの姫だったかのように優しく接してくれる。
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