二人の永遠がこの世界になくても
「行こうか」
「うん。三つ目、クリアしたね」
「ありがとう。付き合ってくれて」
「まだまだこれからだよ。ターゲットを決めるだけで大変でしょ?」
「そうだね。でも願いなんて誰でも持ってるから」
「そうだけど。でもさ、次からは男子にしない?」
「なんで?」
「…理由は無いんだけど。なんとなく」
「女の子は嫌?」
春華が私の顔を覗き込む。
私は春華の顔を見れなくてそっぽを向いた。
「ヨヅキ?どうしたの?」
「…嫌、かもしれない」
「なんで?」
「春華が誰にでも優しくするから」
「…え?え、どういう意味?だってそれは願いを叶える為で…え?ヨヅキ?」
「もう!うるさい!嫌なの、春華が誰にでも優しくしたり楽しそうに喋ったり…。願いを叶える為にコミニュケーションは必要だけどそんなの男子でいいじゃん。私より優しくて可愛い子ばっかりだもん。そのうちそっちに行っちゃうのかなって思っちゃう…」
「え?行かないよ?」
春華に握られた手の平が熱を持つ。
脈が速くなった気がした。
「行かないの?」
「行かないよ。ヨヅキはヨヅキじゃん。俺はヨヅキとだからココに居るんだよ」
「なんでよ…そんなの分かんないじゃん」
「ヨヅキ、それって“嫉妬”って言うんだよね?俺のとこでは恋愛関係すらあんまり無いけどさ。ここではそれって好…」
「うるさい!バカ、もう知らない!」
春華の手を振り解いて早歩きになった私を春華が追いかけてくる。
私だから、なんてなんの根拠も無い。
でも素直に嬉しいってまた言えなかった。
「好きなんでしょ?」って絶対言おうとした。
絶対に許さないんだから!
私と春華の間には、そんな感情はきっと許されない。
じゃなきゃ春華を忘れることなんてできなくなる。
「ねぇー、ヨヅキ、そう言えばリナちゃん、猫のこと“おコナ”って呼んでた?」
「…うん、呼んでたね。たぶん白いから小麦粉のお粉だよ。春華、小麦粉って知ってる?」
「知ってるよ。ママさんに教えてもらった」
「…あはは!莉奈ちゃんってけっこう変わってるのかも」
「ほんと。楽しい子だね」
「そうだね」
「うん。三つ目、クリアしたね」
「ありがとう。付き合ってくれて」
「まだまだこれからだよ。ターゲットを決めるだけで大変でしょ?」
「そうだね。でも願いなんて誰でも持ってるから」
「そうだけど。でもさ、次からは男子にしない?」
「なんで?」
「…理由は無いんだけど。なんとなく」
「女の子は嫌?」
春華が私の顔を覗き込む。
私は春華の顔を見れなくてそっぽを向いた。
「ヨヅキ?どうしたの?」
「…嫌、かもしれない」
「なんで?」
「春華が誰にでも優しくするから」
「…え?え、どういう意味?だってそれは願いを叶える為で…え?ヨヅキ?」
「もう!うるさい!嫌なの、春華が誰にでも優しくしたり楽しそうに喋ったり…。願いを叶える為にコミニュケーションは必要だけどそんなの男子でいいじゃん。私より優しくて可愛い子ばっかりだもん。そのうちそっちに行っちゃうのかなって思っちゃう…」
「え?行かないよ?」
春華に握られた手の平が熱を持つ。
脈が速くなった気がした。
「行かないの?」
「行かないよ。ヨヅキはヨヅキじゃん。俺はヨヅキとだからココに居るんだよ」
「なんでよ…そんなの分かんないじゃん」
「ヨヅキ、それって“嫉妬”って言うんだよね?俺のとこでは恋愛関係すらあんまり無いけどさ。ここではそれって好…」
「うるさい!バカ、もう知らない!」
春華の手を振り解いて早歩きになった私を春華が追いかけてくる。
私だから、なんてなんの根拠も無い。
でも素直に嬉しいってまた言えなかった。
「好きなんでしょ?」って絶対言おうとした。
絶対に許さないんだから!
私と春華の間には、そんな感情はきっと許されない。
じゃなきゃ春華を忘れることなんてできなくなる。
「ねぇー、ヨヅキ、そう言えばリナちゃん、猫のこと“おコナ”って呼んでた?」
「…うん、呼んでたね。たぶん白いから小麦粉のお粉だよ。春華、小麦粉って知ってる?」
「知ってるよ。ママさんに教えてもらった」
「…あはは!莉奈ちゃんってけっこう変わってるのかも」
「ほんと。楽しい子だね」
「そうだね」