二人の永遠がこの世界になくても
昼間のうちにお客さん用の布団をパパが私の部屋に率先して運んでいた。
「ヨヅキ、俺やっぱここじゃ寝れないよ」
「私だってそうだよ。でももうしょうがないじゃん」
「なんでそんな冷静でいられるんだよ。いつものヨヅキならもっと怒って絶対に許さないだろ?」
「いいじゃん。春華は私が好きなんでしょ?私も春華が好き。私、どうなったっていいよ」
春華が私をギュッと抱き締めた。
痛いくらいの力だった。
「そんなこと言わないで」
耳元で聴こえる声がくすぐったい。
「俺はヨヅキを大切にするって約束した。俺は居なくなるのにヨヅキを傷つけたくない」
「なんで私が傷つくの?春華になら何されたっていい」
「ヨヅキ、頼むよ。ヨヅキはもっと賢いはずだろ?」
「賢いって何よ!好きな人に求められたいって思うことってバカなこと!?好きな人にそんな表情をさせちゃうくらい愚かなことなの!?」
「俺はヨヅキを大切にしたいんだって…」
「そうやって綺麗事言って逃げないでよ。責任負わされるのが怖いんでしょ?私は傷でもなんでも付けて欲しいよ。体に残る傷でもいい。どうせ忘れちゃうんだから!傷つけられたってどうせ春華のこと忘れちゃうんだから!一生消えない傷くらい作ってよ。春華が居た証拠くらい私に残してよ!」
春華がもう一度私をギュッてした。
さっきよりも弱い力だった。
「ヨヅキ。俺は本当にヨヅキが好きだよ。でも許されないんだ」
「居なくならないで」
「ごめん」
「居なくならないでよ」
「ごめん…」
私が泣き止むまで春華はずっと弱い力で私を抱き締めていた。
確かに感じる春華の感触が、本当はこの時代では生きていない人だなんて嘘みたい。
いつかは離れなきゃいけないなんて嘘みたい。
「ヨヅキ、俺やっぱここじゃ寝れないよ」
「私だってそうだよ。でももうしょうがないじゃん」
「なんでそんな冷静でいられるんだよ。いつものヨヅキならもっと怒って絶対に許さないだろ?」
「いいじゃん。春華は私が好きなんでしょ?私も春華が好き。私、どうなったっていいよ」
春華が私をギュッと抱き締めた。
痛いくらいの力だった。
「そんなこと言わないで」
耳元で聴こえる声がくすぐったい。
「俺はヨヅキを大切にするって約束した。俺は居なくなるのにヨヅキを傷つけたくない」
「なんで私が傷つくの?春華になら何されたっていい」
「ヨヅキ、頼むよ。ヨヅキはもっと賢いはずだろ?」
「賢いって何よ!好きな人に求められたいって思うことってバカなこと!?好きな人にそんな表情をさせちゃうくらい愚かなことなの!?」
「俺はヨヅキを大切にしたいんだって…」
「そうやって綺麗事言って逃げないでよ。責任負わされるのが怖いんでしょ?私は傷でもなんでも付けて欲しいよ。体に残る傷でもいい。どうせ忘れちゃうんだから!傷つけられたってどうせ春華のこと忘れちゃうんだから!一生消えない傷くらい作ってよ。春華が居た証拠くらい私に残してよ!」
春華がもう一度私をギュッてした。
さっきよりも弱い力だった。
「ヨヅキ。俺は本当にヨヅキが好きだよ。でも許されないんだ」
「居なくならないで」
「ごめん」
「居なくならないでよ」
「ごめん…」
私が泣き止むまで春華はずっと弱い力で私を抱き締めていた。
確かに感じる春華の感触が、本当はこの時代では生きていない人だなんて嘘みたい。
いつかは離れなきゃいけないなんて嘘みたい。