どろびく(#We l♡ve draw a picture)
王国パロ 五話
またまた叉優side
叉優「黒子は姫じゃないでしょ」
黒子「……はぇ?」
黒子と椿月の専属使用人になってからずっと、疑問に思っていた。この国の王の子供は上が王子で下が姫。昔、その事について黒子は「王子が毒殺された後、王が再婚した相手との間に生まれたのが椿月」だと言った。確かに元王は再婚しているし、黒子と椿月は腹違いの兄弟で間違いはない。でも、いくら調べても「王子が毒殺された」話は出てこなかった。一国の王子が殺されて何もない筈はないのに。それに城の敷地にも街にある墓地にも、王子の墓は存在しない。調べれば調べる程、黒子の話との矛盾が生まれてきた。
叉優「整理して出てきた考えは、一つだけ」
──黒子が、王子なんじゃないの?
黒子「…だとして、どうするの?決定的な証拠はないよ?」
叉優「あるよ」
元王、つまり黒子と椿月の父親はRook。そして黒子はQueen。Queenという希少な体質は、Rook同士の親からしか生まれない。黒子の母親はRookで、椿月の母親はPawn。PawnとRookの間にQueenは生まれないが、Rookは生まれてくる可能性がある。だから、黒子と椿月が腹違いなのは事実。これが決め手になるんんだよ。QueenはRook同士からしか生まれない。おまけに、必ず一番目の子供である。そう結果が出てた。もし、黒子の話が本当だというなら、二番目の筈の黒子がQueenな訳ないんだよ。
叉優「だから、黒子は一番目。Rook同士で生まれるとか、そんなんは全部、城の本で読んだ」
黒子「……そ。本当、すごいね、叉優」
私の説明を聞いた黒子は眉を八の字に下げて、悲しく笑う。
黒子「姫を演じてたのも、指示だよ。女装趣味とかないから安心して」
叉優「うん、それはわかってる。で、指示を出してる人間は?」
黒子「……明後日、全てわかるよ」
叉優「明後日じゃ遅い!本当の事を話せば姫の処刑はなかったことに「ならないよ」…なんで?」
黒子「結局、国民の首をむやみにはね続けたことはかわらない。だから、叉優は帰って。璃百と一緒に」
叉優「っ、だから、まだ何もわからないままじゃ──
看守の男「……誰かいるのか?」
つい声を荒げていまい、不審がった看守の男が数人、ぞろぞろこちらに向かってくる。璃百の異能が切れているから、私は今透明じゃない。そしてここは1番奥。逃げ道はない。私も捕まってしまう。同じことを悟った黒子に腕を引かれるまま、牢の角、丁度看守達から死角になるところにひとまず逃げた。
黒子「5秒経ったら、全速力で外に出て。振り向かない方がいいよ。」
叉優「う、うん…。5」
看守「おい、お前。今誰と喋っていた?」
叉優(4)
黒子「誰とも喋ってないけど?」
叉優(3)
看守「嘘を吐くな!逃亡なんて考えるなよ!?」
叉優(2)
キレた看守が黒子の胸ぐらを掴んだ時、不敵に黒子の口角が上り、輝くマラカイトとルビーは燃え盛るガーネットに変わった。
黒子『月下の死神』
叉優(1!)
言われた通りに全力で、振り向かずに地下牢から走る。今は姫以外に看守がついていない様で、黒子の所を抜ければ後は全然人と出くわさなかった。
璃百「叉優!」
叉優「璃百、説得はやっぱりダメだった」
璃百「だろうね。変な所で頑固だなぁ」
叉優「責任感が強いにしとこう」
✿❀✿❀✿❀✿❀✿❀✿❀✿❀
璃百「で、諦めてないんでしょ、叉優?」
叉優「当たり前じゃん。後一つだけ、考えがあるのよ」
1番成功する可能性が低い作戦がね
叉優「黒子は姫じゃないでしょ」
黒子「……はぇ?」
黒子と椿月の専属使用人になってからずっと、疑問に思っていた。この国の王の子供は上が王子で下が姫。昔、その事について黒子は「王子が毒殺された後、王が再婚した相手との間に生まれたのが椿月」だと言った。確かに元王は再婚しているし、黒子と椿月は腹違いの兄弟で間違いはない。でも、いくら調べても「王子が毒殺された」話は出てこなかった。一国の王子が殺されて何もない筈はないのに。それに城の敷地にも街にある墓地にも、王子の墓は存在しない。調べれば調べる程、黒子の話との矛盾が生まれてきた。
叉優「整理して出てきた考えは、一つだけ」
──黒子が、王子なんじゃないの?
黒子「…だとして、どうするの?決定的な証拠はないよ?」
叉優「あるよ」
元王、つまり黒子と椿月の父親はRook。そして黒子はQueen。Queenという希少な体質は、Rook同士の親からしか生まれない。黒子の母親はRookで、椿月の母親はPawn。PawnとRookの間にQueenは生まれないが、Rookは生まれてくる可能性がある。だから、黒子と椿月が腹違いなのは事実。これが決め手になるんんだよ。QueenはRook同士からしか生まれない。おまけに、必ず一番目の子供である。そう結果が出てた。もし、黒子の話が本当だというなら、二番目の筈の黒子がQueenな訳ないんだよ。
叉優「だから、黒子は一番目。Rook同士で生まれるとか、そんなんは全部、城の本で読んだ」
黒子「……そ。本当、すごいね、叉優」
私の説明を聞いた黒子は眉を八の字に下げて、悲しく笑う。
黒子「姫を演じてたのも、指示だよ。女装趣味とかないから安心して」
叉優「うん、それはわかってる。で、指示を出してる人間は?」
黒子「……明後日、全てわかるよ」
叉優「明後日じゃ遅い!本当の事を話せば姫の処刑はなかったことに「ならないよ」…なんで?」
黒子「結局、国民の首をむやみにはね続けたことはかわらない。だから、叉優は帰って。璃百と一緒に」
叉優「っ、だから、まだ何もわからないままじゃ──
看守の男「……誰かいるのか?」
つい声を荒げていまい、不審がった看守の男が数人、ぞろぞろこちらに向かってくる。璃百の異能が切れているから、私は今透明じゃない。そしてここは1番奥。逃げ道はない。私も捕まってしまう。同じことを悟った黒子に腕を引かれるまま、牢の角、丁度看守達から死角になるところにひとまず逃げた。
黒子「5秒経ったら、全速力で外に出て。振り向かない方がいいよ。」
叉優「う、うん…。5」
看守「おい、お前。今誰と喋っていた?」
叉優(4)
黒子「誰とも喋ってないけど?」
叉優(3)
看守「嘘を吐くな!逃亡なんて考えるなよ!?」
叉優(2)
キレた看守が黒子の胸ぐらを掴んだ時、不敵に黒子の口角が上り、輝くマラカイトとルビーは燃え盛るガーネットに変わった。
黒子『月下の死神』
叉優(1!)
言われた通りに全力で、振り向かずに地下牢から走る。今は姫以外に看守がついていない様で、黒子の所を抜ければ後は全然人と出くわさなかった。
璃百「叉優!」
叉優「璃百、説得はやっぱりダメだった」
璃百「だろうね。変な所で頑固だなぁ」
叉優「責任感が強いにしとこう」
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璃百「で、諦めてないんでしょ、叉優?」
叉優「当たり前じゃん。後一つだけ、考えがあるのよ」
1番成功する可能性が低い作戦がね