天妃物語 〜鬼討伐の条件に天帝の子を身籠ることを要求されて〜
「あうっ、ぅ……、ん……」
唇を噛みしめて必死に声を耐えます。
でも鼻にかかった声が漏れて、気を抜くとあられもない嬌声が出てしまう。
こうして充分解されると、ゆっくりと指が引き抜かれました。
「ああっ……」
引き抜かれる感触だけで声が漏れてしまいました。
ようやく異物感がなくなったけれど、そこは熱く熟れて無意識に股をすりあわせます。
意志に反する体の反応に私の瞳にまた涙が滲みました。
「うぅ、黒緋さま……、どうして……っ、どうして」
嗚咽交じりに訴えました。
でも黒緋は答えずに自分の夜着をはだけます。
そして指とは比べ物にならないものが押し当てられ、「ひっ」と喉が引きつる。
硬く反り返ったものが押し付けられたと思うと、ゆっくりと中に入ってきました。
「あ、やめ、やめて、くださ……! あっ、あうっ、う……んッ」
私は悲鳴のような声を上げましたが、熱に熟れたそこは抵抗なく受け入れてしまう。
体を暴かれていく感覚に目を見開きました。
「あ、あ……あ」
圧迫感と異物感に呼吸が詰まる。
うまく息が吸えなくて、はふはふと頼りなく息を吐きました。
「鶯、ゆっくりと息を吸え」
「むりです……っ。う、あ……んんっ」
未知の恐怖で強張る私を黒緋が優しく抱きしめてきました。
何度も口付けを落とされて、教えられるように息を吸う。
捩じ込まれる楔はどこまでも熱く容赦ないのに、落とされる口付けは泣きたくなるほど優しいもの。
どうしてと確かめたいのに、口から漏れるのは情けない喘ぎ声ばかり。
時間をかけて黒緋のものがすべて中に収められました。
でも黒緋はすぐに動いたりせずに私を抱きしめる。
下半身は自分のものじゃないかのように熱い圧迫感があるのに、抱きしめてくれる黒緋の温もりは切ないほど甘く優しくて困惑してしまう。
「鶯」
耳元で名を呼ばれ、私の肩がぴくりと跳《は》ねる。
おずおずと見つめ返すと、そこには縋るような目をした黒緋がいました。
「鶯、出ていくなんて言うな」
「黒緋さま……」
「頼むから、俺の側にいてくれ」
「っ……」
私は息を飲み、……目を伏せる。
なんて酷い男だろうと思いました。
そんな縋るような目をして、どうしてそんな残酷な言葉を吐けるのだろうと。
だってそれは懇願だったのです。
「……黒緋様、お願いです。どうか帯を解いてください」
私は目を伏せたままお願いしました。
でも、だめだと黒緋は首を横に振る。
その返事に私は複雑な気持ちになったけれど、今はどうしても帯を解いてほしい。
「いいえ、解いてください。でないと、あなたを……、あなたを抱きしめられません」
「鶯、それじゃあっ……」
黒緋が嬉しそうに破顔しました。
すぐに両手首を拘束していた帯が解かれます。
解放された両手にほっと安堵すると、手首をそっと握られました。
「すまなかった。痕になってしまったな」
そう言って黒緋が私の手首に唇を寄せました。
その唇は手首から手のひら、指先までなぞっていく。
「鶯、俺から離れるなんて二度と言うな」
指先に口付けて黒緋は言うと、また私の唇を塞ぎました。
「ふ、ん……あ」
「鶯、鶯……」
口付けを交わしながら腰を抱かれます。
挿入されたまま抱きあい、黒緋がゆっくりと動きだしました。
唇を噛みしめて必死に声を耐えます。
でも鼻にかかった声が漏れて、気を抜くとあられもない嬌声が出てしまう。
こうして充分解されると、ゆっくりと指が引き抜かれました。
「ああっ……」
引き抜かれる感触だけで声が漏れてしまいました。
ようやく異物感がなくなったけれど、そこは熱く熟れて無意識に股をすりあわせます。
意志に反する体の反応に私の瞳にまた涙が滲みました。
「うぅ、黒緋さま……、どうして……っ、どうして」
嗚咽交じりに訴えました。
でも黒緋は答えずに自分の夜着をはだけます。
そして指とは比べ物にならないものが押し当てられ、「ひっ」と喉が引きつる。
硬く反り返ったものが押し付けられたと思うと、ゆっくりと中に入ってきました。
「あ、やめ、やめて、くださ……! あっ、あうっ、う……んッ」
私は悲鳴のような声を上げましたが、熱に熟れたそこは抵抗なく受け入れてしまう。
体を暴かれていく感覚に目を見開きました。
「あ、あ……あ」
圧迫感と異物感に呼吸が詰まる。
うまく息が吸えなくて、はふはふと頼りなく息を吐きました。
「鶯、ゆっくりと息を吸え」
「むりです……っ。う、あ……んんっ」
未知の恐怖で強張る私を黒緋が優しく抱きしめてきました。
何度も口付けを落とされて、教えられるように息を吸う。
捩じ込まれる楔はどこまでも熱く容赦ないのに、落とされる口付けは泣きたくなるほど優しいもの。
どうしてと確かめたいのに、口から漏れるのは情けない喘ぎ声ばかり。
時間をかけて黒緋のものがすべて中に収められました。
でも黒緋はすぐに動いたりせずに私を抱きしめる。
下半身は自分のものじゃないかのように熱い圧迫感があるのに、抱きしめてくれる黒緋の温もりは切ないほど甘く優しくて困惑してしまう。
「鶯」
耳元で名を呼ばれ、私の肩がぴくりと跳《は》ねる。
おずおずと見つめ返すと、そこには縋るような目をした黒緋がいました。
「鶯、出ていくなんて言うな」
「黒緋さま……」
「頼むから、俺の側にいてくれ」
「っ……」
私は息を飲み、……目を伏せる。
なんて酷い男だろうと思いました。
そんな縋るような目をして、どうしてそんな残酷な言葉を吐けるのだろうと。
だってそれは懇願だったのです。
「……黒緋様、お願いです。どうか帯を解いてください」
私は目を伏せたままお願いしました。
でも、だめだと黒緋は首を横に振る。
その返事に私は複雑な気持ちになったけれど、今はどうしても帯を解いてほしい。
「いいえ、解いてください。でないと、あなたを……、あなたを抱きしめられません」
「鶯、それじゃあっ……」
黒緋が嬉しそうに破顔しました。
すぐに両手首を拘束していた帯が解かれます。
解放された両手にほっと安堵すると、手首をそっと握られました。
「すまなかった。痕になってしまったな」
そう言って黒緋が私の手首に唇を寄せました。
その唇は手首から手のひら、指先までなぞっていく。
「鶯、俺から離れるなんて二度と言うな」
指先に口付けて黒緋は言うと、また私の唇を塞ぎました。
「ふ、ん……あ」
「鶯、鶯……」
口付けを交わしながら腰を抱かれます。
挿入されたまま抱きあい、黒緋がゆっくりと動きだしました。