一夜を共にしたかつての片思い相手は、優秀外科医だった。〜憧れの君と私の夢〜
 豚汁は先ほど成哉が食べたのもあって、まだ温かかったのでそのまま食べる事にした。ごはんもよそってレンジで温めなおした温野菜サラダと一緒に頂く。

「うん、美味しい」

 豚汁はお肉と野菜もさることながら、鳥つくねも美味しく食べられる。鳥つくねはむちっとした歯ごたえがあって、肉の奥にはしょうがの風味も感じられる。
 お肉は豚肉も鳥つくねもご飯との相性が良く、ご飯が進む。

「うぅん、美味しい!」
「愛海結構おなかすいてた?」
「かもしれない」
「まあ、食べないよりかはましだ。食べる分だけ食べな」
「うん、ありがと」

 夕食を食べた後は少し休憩してから入浴する。今日はとりあえず10分程お湯につかろう。

「ああーー……」

 大体10分くらい経過すると、顔から汗がたくさん湧いて出て来る。これはもしかしたらデトックスになったりしないだろうか。

(いや、そんな訳ないか)

 浴槽から出てシャワーを浴び、髪と身体を一通り洗ってから、浴室を出て身体を拭いたり服に着替えたり成哉が買ってきてくれたスキンケア用品を使っていたりすると、あっという間に時間は過ぎる。

「もうこんな時間か……」

 時間が経つのは本当に早い。まことが生まれてからさらに時間の経過が早く感じるようになった。
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