青い空の下、大好きな君の優しい笑顔が見たいから
やっぱり……
すごく好き。


こんな私が、王子様みたいにキラキラした湊君を想うなんてダメだってわかってるけど、でも……


「と、友達って……急に言われても」


「友達なんて、簡単になれるだろ? これだけ話したんだから、もう『友達』。だからさ、話してみてよ、桜の悩み。俺、何でも聞くよ」


「な、悩みなんて全然無いし、あったとしても、湊君に聞いてもらわなくても平気だから」


強がりばかりのセリフ。
情けない程素直になれない。
本当の気持ちが言えなくて胸がチクチク痛くなる。


「俺、桜の笑った顔、好きなんだけど」


「……湊……君?」


「お前の寂しい顔、これ以上見てられない」


そんな……
そんなこと言われたら……


突然、会話を遮るように、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。


「じゃ、じゃあ、戻るね」


私は、目的地が同じ湊君を無視して、その場を逃げるように急いで離れた。
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