青い空の下、大好きな君の優しい笑顔が見たいから
『久しぶりの日記。
今日、湊君と話した。
湊君はやっぱりカッコいいな。
せっかくリハビリ頑張れって励ましてくれたのに、私は冷たく返してしまった。
わかってるよ。
いつまでも意地を張ってちゃいけないって。
私だって、歩けるようになりたい。
でも、今さら、どうすればいいのかわからないよ』


夢の思いは、歩けるようになること。
その思いが私の心を大きく揺り動かした。


数行空けて、夢の心の叫びはまだ続いた――


『それでも、前に進みたい。
お姉ちゃんだけが悪いわけじゃないのに、怪我をさせられた被害者になって、お姉ちゃんを責めた。
歩けない悔しさと不安から、急にみじめになって、自分だけがおちこぼれな気がして、今までの我慢を関係ないお姉ちゃんに全部ぶつけてしまった。
ずっと無視したりして、私は最低だよ。
できることなら、お姉ちゃんに謝りたい。
ちゃんと謝って、仲直りして、高校も卒業して、大学に行って保育士になりたい。
その夢、叶えられるのかな?』


私は、夢の切実な思いが詰まった日記を抱きしめ、思いっきり泣いた。
< 33 / 42 >

この作品をシェア

pagetop