─animaTane─ドレミ


メリサの半分冗談かと思う言葉にミカエルは「友達のままがいい」と言い、メリサは露骨に落ち込む。レイリーはうんうん頷くと「やっぱり俺の花嫁になるしかない」と言うが、メリサは「絶対にイヤ」と拒否した。今度はレイリーが露骨に落ち込む。そんなメリサとレイリーのやり取りを見て、ミカエルは微笑み、ずっとこんな日常が続けばどんなにいいだろうか、と心の底から思う。


教会での勉学と祈りを終えるとミカエルは家に帰る。母のキャサリンはシスターであるため最後まで神父様と共に教会の雑務をこなさなければいけないから帰りは夜になってしまう。


家の扉を開けると祖父が迎えてくれた。


「おかえり、ミカエル」と初孫の頬を撫でて、台所にいる祖母は「ミカエル、シチューが出来たの食べる?」と満面の笑みでミカエルを出迎える。

ミカエルは「ただいま」と言い、「今はお腹空いてないんだ」と言うと祖母は残念そうに「そう」と苦い顔をする。


祖父、祖母、二人ともミカエルにデレデレである。
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