嘘つきな彼 ~八年付き合った彼から『距離を置きたい』と言われました。これってフラれた?それとも冷却期間でしょうか?
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尾瀬課長が連れて行ってくれる店は、おばんざい屋さんだという。
私の通勤途中にある駅で電車を降りて、駅から少し歩いた場所にあった。
「ここは酒も美味いけど、飯も美味いんだよ」
そういって課長は暖簾をくぐった。
「いらっしゃいませー。おや、久しぶりですねえ」
「こんばんはー」
「あ。こんばんは」
カウンターに入った大将の後ろにはたくさんの日本酒の瓶がきれいに並んでいた。
「珍しいですね。今日は彼女さんもご一緒ですか?」
「ああ。最近食欲ないらしいから、何か美味いものを食べさせてあげて欲しいんですけど、いいですか?」
あ。『彼女』って言われた。
尾瀬課長、否定しないんだ。
「美味しいものですね。食べられないものはありますか?」
「ないです。何でも、大丈夫です」
「お席はカウンターと個室、どちらにしますか?」
「そうだな、ゆっくり話したし。個室でいいか?」
と課長が私の方を向いた。
「あ、はい。どちらでも」
「じゃ、個室で」
「はい。ではこちらへどうぞー」
運ばれてきた食事はどれも美味しかった。
しかもお米がおいしい!
「どれもこれもがおいしいです!お米がめちゃくちゃ甘い!!」
と言うと、課長は、
「そうだろ、そうだろ」
と嬉しそうに笑って、日本酒を飲んだ。
尾瀬課長が連れて行ってくれる店は、おばんざい屋さんだという。
私の通勤途中にある駅で電車を降りて、駅から少し歩いた場所にあった。
「ここは酒も美味いけど、飯も美味いんだよ」
そういって課長は暖簾をくぐった。
「いらっしゃいませー。おや、久しぶりですねえ」
「こんばんはー」
「あ。こんばんは」
カウンターに入った大将の後ろにはたくさんの日本酒の瓶がきれいに並んでいた。
「珍しいですね。今日は彼女さんもご一緒ですか?」
「ああ。最近食欲ないらしいから、何か美味いものを食べさせてあげて欲しいんですけど、いいですか?」
あ。『彼女』って言われた。
尾瀬課長、否定しないんだ。
「美味しいものですね。食べられないものはありますか?」
「ないです。何でも、大丈夫です」
「お席はカウンターと個室、どちらにしますか?」
「そうだな、ゆっくり話したし。個室でいいか?」
と課長が私の方を向いた。
「あ、はい。どちらでも」
「じゃ、個室で」
「はい。ではこちらへどうぞー」
運ばれてきた食事はどれも美味しかった。
しかもお米がおいしい!
「どれもこれもがおいしいです!お米がめちゃくちゃ甘い!!」
と言うと、課長は、
「そうだろ、そうだろ」
と嬉しそうに笑って、日本酒を飲んだ。