どうか、決してほかの誰もこの可愛さに気づきませんように…

ユカリは体育会系だが手先が器用で、手芸も好きなのだ。


そのことを知っている男は俺だけ。


そう、俺だけが知っている(ここ、重要!)。


ああ、堪らん!


受験が終わったら、ユカリに告白して付き合いたい!


まあ、その勇気が出せれば、の話だけれど……


「中には、『トモキが第一志望校に合格しますように』って書いた紙を入れただけなんだけど。念はたっぷり込めておいたよ」

「うわー、俺受かる気しかしないわ」

「大袈裟。でもこの神社って、普段はお守りとかの授与はないでしょ? 私が作ったのでも、ないよりはマシだと思って。一応ね」


これ以上ご利益のあるお守りなんて存在しねーよ!


「トモキなら大丈夫に決まってるし、それよりも自分の心配してろって感じなんだけどね」

「そんなことない。うれしいよ。俺、がんばるわ」

「私もがんばろっと。お互い第一志望に受かったら、学校が近いから一緒に登校できたりするかな?」


な、何だと!?

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