どうか、決してほかの誰もこの可愛さに気づきませんように…
4.
ユカリを家まで送り届け(というか神社から俺ん家までの途中にある)、ひとりになったところで、もう一度お守りを確かめた。


“合格”の文字をひと目ひと目、指でなぞった。


俺の合格を祈りながら、丁寧に刺してくれたんだよなー。


30分足らずのデート。


それでもユカリを独り占めできた。


もしユカリが俺の彼女になってくれたなら、もっと長い時間ユカリを独占できるんだろうな……


デート中は手もつないで……


あー、帰り際にキスとかしてみてー! ロマンだ、ロマン。


ユカリと付き合いてーよ。


でも『好き』って言うのって、めちゃくちゃ恥ずかしくないか?


彼女がいるやつら、どうやったらそんな勇気を出せたんだ?


もしかして彼女のほうからか?

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