どうか、決してほかの誰もこの可愛さに気づきませんように…

なら、どうしてユカリとのデート(と呼ぶことに決めた!)がツラいのか……


それもわかりきったこと。


これから高校受験の合格を祈願するつもりだからだ。


お互い違う高校を志望しているっつーのに!


何が哀しゅうて、ユカリと違う高校に行くことをお願いしないといけないんだ……


せめて、ユカリには女子高に行ってほしかった。


けれどもユカリの志望校は、滑り止めも含めて全て共学だ。


だったら、俺はユカリと志望校をそろえたかったよ。


でもそんなことが親に許されるはずもなかった。


それもこれも、俺が勉強をがんばってしまったからで……


くっ、自分が憎い!


でも、仕方ないじゃないか。

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