オレンジ服のヒーローの一途な愛
翌日、11時に翔ちゃんがマンションの前まで車で迎えに来てくれた。
アイスブルーのセダンの助手席のドアを開けると、爽やかな笑みに迎えられる。
「おはよう」
「おはよ」
普段出かける時は兄と3人で、私はいつも後部座席に乗るため(なぜか兄も後部座席の私の隣に座るのだけど)、助手席は緊張する。
当然そんな私の心境に気づくわけもない翔ちゃんは、すぐにギアを入れて車を発進した。
「今日はどこに行くの?」
「とりあえず昼食をとって、それから映画を観に行こうか。この前公開した小説の実写版が観たいんだ」
「それ、私が観たかった映画だ!翔ちゃんもそういうの好きなんだっけ?恋愛ものなのに」
「話題になってるみたいだから興味があるだけ。でも、恋愛ものを男ひとりで観に行くのはキツイだろ」
翔ちゃんが悩ましげにため息を吐くものだから、思わず笑ってしまった。
確かに男ひとりじゃ行きづらいだろう。
長身で身体も逞しく、男らしさ溢れる翔ちゃんは特に目立つだろうし。
ちらっと横目で盗み見る。
運転している男性は普段の3割増しでかっこいいと聞くけど、元々かっこいい翔ちゃんを3割増しにしたら、もはや人類の宝でしかない。
Tシャツの袖から覗く腕は筋肉で盛り上がっていてセクシーだ。
触ってみたいなあ、なんて思う私は変態なんだろうか。
アイスブルーのセダンの助手席のドアを開けると、爽やかな笑みに迎えられる。
「おはよう」
「おはよ」
普段出かける時は兄と3人で、私はいつも後部座席に乗るため(なぜか兄も後部座席の私の隣に座るのだけど)、助手席は緊張する。
当然そんな私の心境に気づくわけもない翔ちゃんは、すぐにギアを入れて車を発進した。
「今日はどこに行くの?」
「とりあえず昼食をとって、それから映画を観に行こうか。この前公開した小説の実写版が観たいんだ」
「それ、私が観たかった映画だ!翔ちゃんもそういうの好きなんだっけ?恋愛ものなのに」
「話題になってるみたいだから興味があるだけ。でも、恋愛ものを男ひとりで観に行くのはキツイだろ」
翔ちゃんが悩ましげにため息を吐くものだから、思わず笑ってしまった。
確かに男ひとりじゃ行きづらいだろう。
長身で身体も逞しく、男らしさ溢れる翔ちゃんは特に目立つだろうし。
ちらっと横目で盗み見る。
運転している男性は普段の3割増しでかっこいいと聞くけど、元々かっこいい翔ちゃんを3割増しにしたら、もはや人類の宝でしかない。
Tシャツの袖から覗く腕は筋肉で盛り上がっていてセクシーだ。
触ってみたいなあ、なんて思う私は変態なんだろうか。