オレンジ服のヒーローの一途な愛
*
車両火災の出動があり、報告書を作成し終えた17時すぎ。
手が空いているうちに夕食休憩だ。
いつまた出動要請があるか分からないため、早めに腹を満たしておきたい。
コンビニのおにぎりを頬張りながら、デスクの引き出しからスマホを取り出す。
真っ黒な画面を見ながらため息を漏らした。
俺はなんてことをしてしまったんだろう。
兄だと思っている男から急に抱きしめられて、相当ショックを受けたに違いない。
『間違えた』
順番を間違えてしまった。
まずは告白をしなければならなかったのに。
仕事の仮眠中でも、指令音が鳴ればすぐに起きて現場へ向かう準備をする。
それが身についているため、普段から眠りは浅く寝起きもいいほうだ。
それなのに、珍しくビールなんか飲んだからいけなかったんだろうか。
今朝に限ってどうしてあんなことを……
こうなったら躊躇していても仕方ない。
今朝のことを謝って、自分の気持ちをきちんと伝えよう。
もっと早くにそうすべきだったのだ。
覚悟を決めてメッセージアプリを開こうとしたら、突如スマホが震えた。
画面に表示されたのはメッセージの着信通知だ。送信主は『あおい』になっている。
告白する前に玉砕か……
最低だと罵られるんだろうか。
もう会いたくないと言われるだろうか。
死刑判決を受けるような気持ちでアプリを開いた。
表示されたメッセージに、思考が止まる。
ーーえ?これって……
車両火災の出動があり、報告書を作成し終えた17時すぎ。
手が空いているうちに夕食休憩だ。
いつまた出動要請があるか分からないため、早めに腹を満たしておきたい。
コンビニのおにぎりを頬張りながら、デスクの引き出しからスマホを取り出す。
真っ黒な画面を見ながらため息を漏らした。
俺はなんてことをしてしまったんだろう。
兄だと思っている男から急に抱きしめられて、相当ショックを受けたに違いない。
『間違えた』
順番を間違えてしまった。
まずは告白をしなければならなかったのに。
仕事の仮眠中でも、指令音が鳴ればすぐに起きて現場へ向かう準備をする。
それが身についているため、普段から眠りは浅く寝起きもいいほうだ。
それなのに、珍しくビールなんか飲んだからいけなかったんだろうか。
今朝に限ってどうしてあんなことを……
こうなったら躊躇していても仕方ない。
今朝のことを謝って、自分の気持ちをきちんと伝えよう。
もっと早くにそうすべきだったのだ。
覚悟を決めてメッセージアプリを開こうとしたら、突如スマホが震えた。
画面に表示されたのはメッセージの着信通知だ。送信主は『あおい』になっている。
告白する前に玉砕か……
最低だと罵られるんだろうか。
もう会いたくないと言われるだろうか。
死刑判決を受けるような気持ちでアプリを開いた。
表示されたメッセージに、思考が止まる。
ーーえ?これって……