恋神様に願いを込めて
「その願い、叶えてあげる」
「…え?」
透き通った女の子の声が聞こえたと思い振り向くが、誰もいない。
「え、あの、誰かいますか…?」
さわさわと風で草が動く音しか聞こえず、少し寒気がした。
もしかして、幽霊とか…。な、なわけないよね…。
気味が悪くて慌ててその場を後にした。
*
「今日はロイ様グッズが届く日だ…!頑張ろっと」
鼻歌を歌いながら歌壇の花に水をあげていく。
私の入っている美化委員では、中庭にある花壇の手入れを週に一度しないといけない決まりだが、サボる人が多いためほぼ毎日私がやっている。
花を育てるのが嫌ならこの委員会に入らなきゃいい話だが、きっと消去法でこの委員会を選ぶ人が多いんだろう。
まあ私は家でもサボテンを育てているし、花は綺麗で苦じゃないから全然いいんだけど。
「ふっ、あはは。紬ちゃん今日も楽しそうだね」
空いている花壇に種を植えていると、いつからいたのかベンチに寝転がっていた男の子がむくりと起き上がった。
「…え?」
透き通った女の子の声が聞こえたと思い振り向くが、誰もいない。
「え、あの、誰かいますか…?」
さわさわと風で草が動く音しか聞こえず、少し寒気がした。
もしかして、幽霊とか…。な、なわけないよね…。
気味が悪くて慌ててその場を後にした。
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「今日はロイ様グッズが届く日だ…!頑張ろっと」
鼻歌を歌いながら歌壇の花に水をあげていく。
私の入っている美化委員では、中庭にある花壇の手入れを週に一度しないといけない決まりだが、サボる人が多いためほぼ毎日私がやっている。
花を育てるのが嫌ならこの委員会に入らなきゃいい話だが、きっと消去法でこの委員会を選ぶ人が多いんだろう。
まあ私は家でもサボテンを育てているし、花は綺麗で苦じゃないから全然いいんだけど。
「ふっ、あはは。紬ちゃん今日も楽しそうだね」
空いている花壇に種を植えていると、いつからいたのかベンチに寝転がっていた男の子がむくりと起き上がった。