恋神様に願いを込めて
どうしてもクラスメイトの話が気になってしまい、昼休みにお弁当もそこそこに旧校舎に行ってみることにした。
旧校舎は陽の光が当たらないせいか、暗くてじめじめとしていて不気味だった。
「…ん?あ、あった!」
ぐるりと回っていくとたしかに、旧校舎裏の端っこに小さな祠が置いてあった。
小さな扉が閉まっていて中は見えないけど、本当にここに神様が住んでいるのかな?
「運命の王子様と恋がしたい!」
両手を合わせて大きな声でそう願う。
…だが、十秒経っても、一分経っても特に何も起きなかった。
「なんだ、やっぱりただの噂か」
教室に戻ろうと踵を返すと、ふわっと風が頬を撫でた。
「その願い、叶えてあげる」
透き通った声が頭に響き、ばっと振り返るが誰もいなかった。
なんだったんだろう、今のは…。
*
「ねー美羽!お願い、今日の合コン女子一人いなくて困ってるの…!たしか恋したいって言ってたよね!?」
旧校舎は陽の光が当たらないせいか、暗くてじめじめとしていて不気味だった。
「…ん?あ、あった!」
ぐるりと回っていくとたしかに、旧校舎裏の端っこに小さな祠が置いてあった。
小さな扉が閉まっていて中は見えないけど、本当にここに神様が住んでいるのかな?
「運命の王子様と恋がしたい!」
両手を合わせて大きな声でそう願う。
…だが、十秒経っても、一分経っても特に何も起きなかった。
「なんだ、やっぱりただの噂か」
教室に戻ろうと踵を返すと、ふわっと風が頬を撫でた。
「その願い、叶えてあげる」
透き通った声が頭に響き、ばっと振り返るが誰もいなかった。
なんだったんだろう、今のは…。
*
「ねー美羽!お願い、今日の合コン女子一人いなくて困ってるの…!たしか恋したいって言ってたよね!?」