恋神様に願いを込めて
「ロイ様はファンに夢を見させてくれる王子様で、先輩は優しくて王子様みたいだけど、私たちと同じ高校生で子どもみたいに無邪気に笑う時もあって、ロイ様と先輩は全然違う」
ロイ様と先輩の違いを全然わかっていなくて、馬鹿にされて、許せるわけがなかった。
黙って聞いているなんてできなかった。
「はあ?何急に熱くなってるわけ?…あーわかった、そのアイドル推しなんだ?ぷっ、あはは!推しのためにそんなに必死に熱くなっちゃって、馬鹿じゃねぇの!きっしょ」
ぐっと唇を噛んで俯く。
今まで目の前の男子生徒みたいに、アイドルオタクだからって馬鹿にして笑われたり、陰口を言われてきたりしてきたから自然と好きなことを隠すようになった。
ロイ様を堂々と好きと言えない自分が惨めで恥ずかしくて、一番嫌いだった。
…だけど先輩は、今までの人と違った。
笑わないで私の“好き”を肯定してくれて、いつも話を聞いてくれた。
だから先輩の前ではいつも素の自分でいられた。
「おい、なんか言ったらどうだよアイドルオタク」
「女子一人に男子二人がよってたかって何やってるの?だっさ」
泣きそうになっていると、いつの間にいたのか扉に寄りかかるようにしてストレートボブの女の子が立っていた。
「は?んだよてめぇ」
「うるさいわね。早くどっか行ってくれる?きもいのもださいのも、今の自分のことを鏡で見てから言いなさい」
「おい、もう行こうぜ」
ロイ様と先輩の違いを全然わかっていなくて、馬鹿にされて、許せるわけがなかった。
黙って聞いているなんてできなかった。
「はあ?何急に熱くなってるわけ?…あーわかった、そのアイドル推しなんだ?ぷっ、あはは!推しのためにそんなに必死に熱くなっちゃって、馬鹿じゃねぇの!きっしょ」
ぐっと唇を噛んで俯く。
今まで目の前の男子生徒みたいに、アイドルオタクだからって馬鹿にして笑われたり、陰口を言われてきたりしてきたから自然と好きなことを隠すようになった。
ロイ様を堂々と好きと言えない自分が惨めで恥ずかしくて、一番嫌いだった。
…だけど先輩は、今までの人と違った。
笑わないで私の“好き”を肯定してくれて、いつも話を聞いてくれた。
だから先輩の前ではいつも素の自分でいられた。
「おい、なんか言ったらどうだよアイドルオタク」
「女子一人に男子二人がよってたかって何やってるの?だっさ」
泣きそうになっていると、いつの間にいたのか扉に寄りかかるようにしてストレートボブの女の子が立っていた。
「は?んだよてめぇ」
「うるさいわね。早くどっか行ってくれる?きもいのもださいのも、今の自分のことを鏡で見てから言いなさい」
「おい、もう行こうぜ」