お前の全てを奪いたい【完】
「こら、邪魔すんなよ」
「あッ、や、やぁ……ッ」

 言いながら俺は邪魔をしようとする環奈の手を掴むと、再び耳朶や首筋に舌を這わせ、彼女の力を奪っていく。

 弱い部分を攻められて力が抜けていった環奈は俺に身体を預けるようにもたれかかってくる。

「そうだ、そのまま身体は俺に預けとけばいい。環奈は、ただ感じてくれればいいから――」

 その台詞と共に環奈の身体をベッドに寝かせ、俺がまた下肢へと手を伸ばして先程よりも濡れて染みが目立つ下着のクロッチ部分を執拗に指で刺激していくと、

「ッあ、やッ、あぁッん……」

 可愛らしい声と共に、クチュッという厭らしい水音も聞こえてきて、俺の性欲は更に掻き立てられるばかり。

 俺はそのまま下着に手をかけると、脚を持ち上げながら脱がしていった。

「やっ、ダメっ、それじゃあ見えちゃうッ」

 下着を脱がされ、愛液が溢れ出す蜜口が丸見えになった環奈は隠そうと必死で脚を閉じようとするけど、俺は自身の身体を間に入れ、閉じられないよう邪魔をする。

「やッ、おねがい……、見ないで……ッ」

 そう言いながら身体は素直なもので、感じているらしい環奈の蜜口からはどんどん蜜が溢れていき、お尻を伝いながらシーツを濡らしていく。

「今更だろ? それに、ここから溢れ出してるこれは、期待してる証拠だろ? 恥ずかしがるなよ、もっと、見せてくれ」
「――ッあぁ、んっ!!」

 環奈の蜜口に指をあてがい、溢れ出る愛液を掬い取った俺はそのままそこへ舌を這わせていくと、大きく痙攣するように腰が浮いた。

「あッ、あぁ、ッん、ゃ、ッあ……」

 与えられる刺激に合わせて声を上げ、快楽に身を捩る環奈の姿が何とも言えない。

 いい加減我慢の限界を迎えた俺は、ベッド脇のチェストに置いてある避妊具に手を伸ばしてそれを取ると、さっさと装着して環奈の腟内へ挿れようと秘裂にあてがう。

「……挿れるぞ?」
「……はい、……万里さんで、いっぱいに、して……?」
「――ッ」

 蕩け顔でそんな事を言われたもんだから、少しだけ残っていた理性は音を立てて崩れていき、

「――ッあぁ!」

 全身から湧き出た欲望を放つように、環奈のナカへ挿し入れた自身のモノで何度も突いていった。
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