お前の全てを奪いたい【完】
「買い忘れないか?」
「はい、大丈夫です」
「それじゃ、車に荷物置いたら、何処かで飯でも食ってから帰るか」
「そうですね」
買い物に出た俺たちは市外にあるショッピングモールへとやって来ていた。
結構買い物をしたので一旦荷物を置いてから食事をする為再び店内へと戻る。
「環奈は何食いたい?」
「私は何でも……万里さんは?」
「んー、そうだなぁ、パスタとか食いたいかも」
「それじゃああっちにイタリアンのお店があったのでそこにしましょうか?」
「そうだな」
食べたい物が決まった俺らが目的の店に向かって歩いていると、一人の女とすれ違う。
けど、こういう店で人とすれ違うなんて普通の事だし、環奈と一緒に居るのに他の女をまじまじと見る事はしない。
だから、気付かなかった。
「…………芹……?」
その女が、俺の事も環奈の事も知っている奴だという事に。
俺たちはイタリアンの店に入るとそれぞれ食べたい物を注文して、料理が運ばれて来るのを待っていた。
すると、礼さんから着信があった事に気付いた俺は料理を運んで来た店員と入れ違いに席を立った。
「もしもし?」
『万里、お前今、何処にいる?』
「え? あー今は買い出しがてら、市外にある大型のショッピングモールに居ますけど?」
『……今さっき店に変な電話があったんた。芹と噂のキャバ嬢をショッピングモールで見掛けたって』
「え?」
『お前ら、もしかしたら監視されてるかもしれねぇ。そのまま自宅に戻るとまずそうだから、一旦店に寄った方がいいな』
「分かりました、急いで戻ります」
『ああ、気を付けろよ』
礼さんとの電話を終えた俺は急いで席に戻ると、環奈に礼さんから聞いた話を告げてすぐにショッピングモールを出る事に決めた。
車へ戻る最中、どこからともなく視線を感じた俺が立ち止まって周りを見渡すと、一人の女が俺たちの前に立ちはだかった。
「はい、大丈夫です」
「それじゃ、車に荷物置いたら、何処かで飯でも食ってから帰るか」
「そうですね」
買い物に出た俺たちは市外にあるショッピングモールへとやって来ていた。
結構買い物をしたので一旦荷物を置いてから食事をする為再び店内へと戻る。
「環奈は何食いたい?」
「私は何でも……万里さんは?」
「んー、そうだなぁ、パスタとか食いたいかも」
「それじゃああっちにイタリアンのお店があったのでそこにしましょうか?」
「そうだな」
食べたい物が決まった俺らが目的の店に向かって歩いていると、一人の女とすれ違う。
けど、こういう店で人とすれ違うなんて普通の事だし、環奈と一緒に居るのに他の女をまじまじと見る事はしない。
だから、気付かなかった。
「…………芹……?」
その女が、俺の事も環奈の事も知っている奴だという事に。
俺たちはイタリアンの店に入るとそれぞれ食べたい物を注文して、料理が運ばれて来るのを待っていた。
すると、礼さんから着信があった事に気付いた俺は料理を運んで来た店員と入れ違いに席を立った。
「もしもし?」
『万里、お前今、何処にいる?』
「え? あー今は買い出しがてら、市外にある大型のショッピングモールに居ますけど?」
『……今さっき店に変な電話があったんた。芹と噂のキャバ嬢をショッピングモールで見掛けたって』
「え?」
『お前ら、もしかしたら監視されてるかもしれねぇ。そのまま自宅に戻るとまずそうだから、一旦店に寄った方がいいな』
「分かりました、急いで戻ります」
『ああ、気を付けろよ』
礼さんとの電話を終えた俺は急いで席に戻ると、環奈に礼さんから聞いた話を告げてすぐにショッピングモールを出る事に決めた。
車へ戻る最中、どこからともなく視線を感じた俺が立ち止まって周りを見渡すと、一人の女が俺たちの前に立ちはだかった。