初恋が叶わなった日



教室に着いたら、黒板に席が載っている紙が貼られていた。



私は窓側の一番奥の席だった。


そこは私の一番好きな席だ。


なぜなら、外を眺めれるし誰からも話しかけられる事もない。


学校の教室で1番落ち着いていられる場所だ。


入学式は以外と普通だった。


いつも出たことないけど、意外と入学式は楽しいものなんだと思った。



『ただいま。』


『おかえり、咲良。学校はどうだった?』


母は早速私に聞いてきた。


そうだろうとは思っていた。


『意外と楽しかったよ。あの日以来、入学式に行ったことはなかったけど全然良かった。』


『そっか。ならよかったよ。友達はできた?朱音ちゃんとは同じクラスになった?』


『朱音とは違うクラスになったよ。ずっと同じだったけど変わちゃった。友達は全然、できないよ。だってまだ行ったばっかりだから。』


『そうだよね。咲良なら友達できるよ。お父さんだってここまで成長した咲良見たかったと思うよ。空から見てくれてるかもしれんね。』


『だよね。お父さんも見てくれてると思う。』


お父さん、空から見てますか?


私はもう高校生になったよ。


あの日が来る前、お父さんが言っていたことずっと忘れてないよ。

今でも覚えてる。


絶対忘れない。


あの言葉は私の中で大切になっている。



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