人生のどん底から、絶頂へ。
私、鈴木結菜はこの春中学一年生に進級した。

小学四年生の時から、遊びを完全に捨てて勉強に励んだ。
周りの子はみんな遊んでいるのに、毎日勉強。
小学六年生になると、学校行事を休むことも多くなった。
学芸発表会を休んで勉強。
修学旅行も行かずに勉強。
全ては、中学受験のために。

「勉強しなさい」
「その勉強量でいいと思ってるのか。」
親からのプレッシャー。

「死ぬ気でやれ。」
「頑張れない奴は負ける。」
塾の先生からの圧。


小学生なりに必死で頑張った。
朝早くから夜遅くまで、毎日毎日。

それに比べて、綾香はいいな、。
つい、そんなことを思ってしまった。

綾香は、勉強なんかしないタイプで、小学五年生になる頃には学校にメイクをしてきたり、髪を巻いてきたり。
髪をしっかりとひとつ結びにしている私とは正反対。
綾香のお母さんはオシャレで、優しい。
メイクとか教えてもらってるんだろうな。
一緒に買い物とか行くんだろうな。
お母さんと雑談とかするんだろうな。


正直、羨ましかった。
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