人生のどん底から、絶頂へ。
二月九日。両親とパソコンの画面を眺める。

《合格発表》

ここをクリックすれば、自分の合否が確認できる。
『神様、お願いします』
神様にお祈りをしてから、私は両親と共に合否を確認した。

【不合格】

体に衝撃が走る。
時が止まったみたいで、声も出なかった。

その画面を見た瞬間、父はパソコンを叩き落とした。
母は私のことを強く睨んだ。

怒られる。叩かれる。殴られる。もしかしたら殺されるかもしれない。そう思った。

不合格の悔しさより、両親からの視線が苦しかった。

こんなにお金をかけてくれて、私のために尽くしてくれた。そんな両親の期待に応えられなかった私が全部悪い。
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