夫に私を殺させる方法
 言いたいことは色々ありましたが、口に出たのはそっけない一言でした。

「大丈夫ですか。」

 こちらを見上げた男は、見たこともないほど綺麗な外国人でした。絵に描いたような超絶美形。男は普通に健康そうに見えましたが、なぜかハアハアと大げさに息をしています。


 なるべく関わり合いになりたくない私の、取るべき行動は1つ。

「救急車呼びますね。」

 携帯を取り出しました。

 しかし、その瞬間、男は病人とは思えないほどの高速で立ち上がり、携帯をもつ私の腕をつかんで言ったのです。


「大丈夫だ。」
「……。」

 思わず私は男をガン見し、至近距離で男と目を合わせました。

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