学年1モテるクール男子は地味子ちゃんを助けたい。
「じゃあ決まり。放課後、図書室前に集合な」
「うん……!」
氷高くんと約束……、しちゃった。
というか、誰かと放課後に約束するなんて、もう何年ぶりだろう?
忘れかけていたけど、こんなにも心臓がドキドキしてわくわくするものなんだ。
まだ昼休みだけど、早く放課後がこないかな……?
久しぶりに感じる待ち遠しさからにじみ出る喜びを噛みしめていると、ふと背後から視線を感じた。
私を背中から刺すような、強烈なそれに無視できなくて後ろを振り返ってみたけど、誰かがこちらを睨んでいる様子はまったくない。
ただ、図書室の出入口に使われている扉があるぐらいだ。
「どうした? 及川」
「な、何でもないよ」
訝しげな顔をする氷高くんに、私はあわてて笑顔を取りつくろった。
でも、やっぱり気になってもう一度振り向いてみる。
視界に映る何の変哲もない、少し立て付けの悪い扉。
そのすき間をじっと見ていると、パタパタと遠ざかっていく複数の足音がかすかに聞こえたような気がした。
「うん……!」
氷高くんと約束……、しちゃった。
というか、誰かと放課後に約束するなんて、もう何年ぶりだろう?
忘れかけていたけど、こんなにも心臓がドキドキしてわくわくするものなんだ。
まだ昼休みだけど、早く放課後がこないかな……?
久しぶりに感じる待ち遠しさからにじみ出る喜びを噛みしめていると、ふと背後から視線を感じた。
私を背中から刺すような、強烈なそれに無視できなくて後ろを振り返ってみたけど、誰かがこちらを睨んでいる様子はまったくない。
ただ、図書室の出入口に使われている扉があるぐらいだ。
「どうした? 及川」
「な、何でもないよ」
訝しげな顔をする氷高くんに、私はあわてて笑顔を取りつくろった。
でも、やっぱり気になってもう一度振り向いてみる。
視界に映る何の変哲もない、少し立て付けの悪い扉。
そのすき間をじっと見ていると、パタパタと遠ざかっていく複数の足音がかすかに聞こえたような気がした。