学年1モテるクール男子は地味子ちゃんを助けたい。
打ち明ける時
午後の授業がまったく身に入らないまま、待ちわびていた放課後をむかえた。


終礼後、素早く帰り支度をしながらも、頭の中はこれからのことでいっぱい。


氷高くん、もう待ってるかな?


それとも、まだホームルーム中かな?


1秒でも早く図書室に行きたいな。


ドキドキしながら荷物を持って、席を立とうとする。まさにちょうどその時――、


「はい、及川さん。これよろしくー!」


このタイミングを見計らったかのように、私の机の上に大量のプリントがドサッと置かれた。


目の前にいるのは、同じフィールドワークの班のメンバー4人。


「な、何これ……?」


「何って、クラス全員分の修学旅行のしおりの紙だけど」


ぎょっとする私に、莉奈ちゃんがイライラした口調で吐き捨てた。


「それは見ればわかるけど……」

「だったらさぁ、自分の机に置かれた時点で、今すぐにやらなきゃいけない仕事だってわからない?」


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